明瞭

僕たちは共通の逃げ出したくなるほどとても大きな問題に頭を抱えている。
きみは僕よりもきっと不安でいるのにそれを僕に言わない。
僕は毎日毎夜こんなこと考えているのにも関わらず、昼間は別のことを考えて現実逃避している。
その違いは明瞭で、僕たちの言葉の一つ一つの重さはやはり、どう受け取っても僕の方が簡単に飛んで行ってしまうほど軽い言葉ばかり…。
その言葉がまたきみを不安にさせているはず、だけど僕はきっとまた次も同じように少し怒り気味に答えてしまうかもしれない。
本当はそんなつもりでいったわけじゃないのに、僕の言葉は無責任に軽々しく不安を抱えているきみをさらに追い討ちをかけてしまう。
それは明白にきみが言葉に詰まるたびに、言葉を探す度に、声が小さくなるほどに感じている。
もう二度と傷つけないと決めたあの日から一体幾らの時間が経ったのか。だけど僕は未だに自分で決めた決まりごとを守れないでいる。