腹下す。

 早朝、七時前。あの娘からの電話で起きる。出ると、切れた。掛けなおす。
 向こうからかけてきたのにも関わらず、もうえいなどという。女の子って誰でもそうなのだろうか。こういうシチュエーションがよくあるよ、俺。
 寝起きで、寝ぼけて話していたので、よく覚えていないが、三国無双だか、戦国無双だかを入手したので、やらない?というお誘い。出来ればもうちょい後に連絡してくれたらよかったのに。俺は眠い。
 徹夜らしい、あの娘に、早く寝るように伝え、電話を切る。自分も目覚ましが鳴るまでだいぶ時間があったので、もう少し寝ることにした。
 が、朝晩はまだ寒いこの時期、俺は、毎年、毎日のように腹を下す。今日も例外なく、腹痛がやってきた。我慢できずに、起き上がり、トイレに駆け込む。出てきてもう一度横になったのだが、いかんせん原因であるお腹の中身が全部でていなかったようで、何度もトイレに起きる。結局、目覚ましをトイレの中かできき、その後も数回いくはめになってしまった。
 そのせいで、せっかく早起きできたというのに、ハローワークに着いたときには、10時を過ぎようとしていた。駐輪場の止め方がどいつもこいつも、自分勝手な置き方で、一杯なことに少し腹を立てながら整頓し、自分のバイクを置けるスペースを作ってバイクまでもどった瞬間、後からバイクでやってきたブスが俺の作ったスペースに斜め止めしやがり、俺のバイクを入れる場所がなくなった。もう、最低なことこの上ない。お前らみたいな奴が俺は大嫌いだ!もう、何にあたったらいいのやら、解らない。バイクのブスも俺が唖然としてるあいだにとっとと行きやがって文句の一つも言う暇もなかった。
 それでも、何とかバイクをおき、建物の中にはいったのだが、そこはもう、非労働者たちでいっぱいだった。俺みたいな若い者はみあたらず、中年のおばちゃんやおじちゃんたちが、順番カードをもって、廊下にはみ出していた。
 しまった。トイレに時間をとられている間に、午前中の失業者認定組みがそのまま紹介場を占拠しちまっている。これはもう軽く二時間待ちになるだろう。
 そんな時間があるなら、俺は家帰ってクソしてるよ!っと帰ってきた。あのままいても昼の認定組みが直くるので、ゆっくり観覧することもできないということを、求職者歴が長い俺は勉強済みなのだ。今日入った新着以外ならある程度ネットでも見れるので、それを家で閲覧することにした。
 そんな感じで午前は終わり、昼からちと遊び、ほぼ日課となった、家事をしていたら、一日が終わってしまった。
 早起きは、三文の徳だというが、あれは嘘だね。早起きしても、その分の時間をトイレで過ごしているようじゃ一文の徳にもなりはしなかったよ!その代わり、健康的に今の時点でオネムになってきたよ。