23日目(本試験)

 教習所を卒業してから風邪を拗らせてしまい昨日まで調子が悪かったのだが、本日、晴れという天気予報を信じていざ出陣、目指すは免許センターということで、本試験を受けに行ってきました。
 免許センターは最寄の駅から5、6駅先にあり、また、大きな都道府県とは違い、県内唯一その町にしか免許センターというものが存在しておらず、自分もこれまでに3回ほど手続きなどの為に利用したことがあるのだが、とても利用勝手の悪い町に存在している。
 以前、汽車でその町まで向かおうとしたら、まったく別方向の汽車に乗ってしまい時間に間に合わなくなりかけたことがあるので、今回は原チャリで向かうことに。家の者からは原チャリだと4〜50分はかかると言われていたのだが、言うほど遠くはないだろうと、余裕の30キロで30分という時間でついた。そう、田舎のため、道が狭くよく渋滞するのだが、何のことはない距離にして約15キロほどしか離れていないのだ。案の定免許センターについても受付時間に余裕。適性検査を受け、試験会場で待つ間の方が長かった。
 9時30分を時計が告げると、試験官が入室しマークカードの記入方法の説明をし、いよいよ学科本試験開始。
 問題は全部で100問。内三問で一問と考える二点配点の問題が5つ。これを全て落とすとかなり痛い。逆にこれを全て正解すると、10点は確実に稼げるわけで、絶対に落としたくないところ。
 そして自分は怪しい解答を13問。内二点配点の問題を一つ不安のまま一先ず全て解答し終えた。時間もゆっくり解いたのに10分ほど余っている。不安な箇所をもう一度考えようと見直す。しかし、既に答えた解答以外の答えはやはり違うような気がするのでそのままにし、少し早いが教室を出ようかとしたところへ、監督官がやってきて、一言恐ろしいことを言った。
「もう終わったなら、解答を全部もう一度塗っておいて。これじゃ機械が読み取れないから。」
 な、なんですとー?別の監督官が残り時間は後3分であることを告げる。お、おい。残り3分で105の枠を全てもう一度塗れとな?それはマジで?
 もう必死です。枠からはみ出ないよう、尚且つ機械で読み取りが可能なようにカリカリと塗りつぶす。ひぃぃぃ。
 丁度105の枠を塗り終えたところで試験終了のベルが鳴る。何とか間に合ったようだ。あとは結果を待つばかり。
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 合格発表は試験会場の下の階にあるホールの電光掲示板に映し出された。そして、結果は…ある。うほほぉい。合格だ。
 他の受験者達は自分の試験番号を見つけると気持ち軽やかに再び試験会場へと続く階段を登っていく。そして自分は、うほほぉい。とトイレに行くことにした。
 教室に入ると、不合格者たちは書類や現持の免許証を受け取ると、すみやかに教室を出て行く。そして合格者たちには、1時20分までしばしの休憩を取るように言われ、一先ず解散。
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 昼休み。とりあえず、近くのコンビニへ行き、スピリッツと週刊少年ジャンプを立ち読みし、ほど近い食堂へ腹ごしらえに。
 とちゅう、どっからどう見ても学生ということをアピールしているとしか思えない学生服を着たグループとすれ違ったり、見かけたりしたのだが、今は学期末試験なのかな?と思ったが、それにしては時期が中途半端ではないか?しかもその人たちはみなスーパーサイヤ人を思わせる髪型や色をしとるではないかね。いやぁ。あぁやって堂々と学校を抜け出してコンビニに行くのもどうかと思うし、黙認する学校もどうかと思うよ。と思いながら肩がぶつかったことには気づかないふりをして食堂を目指す。
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 食堂では、日本そばがないというので、仕方なく焼きそばおにぎり付を注文し、テレビニュースを眺める。ニュースでは1ドル105円ちょっとと報じており、いよいよ外貨為替取引の誘惑が自分を襲うが、隣の席にすわったおんちゃん二人組みの話の方が今は興味をそそり耳を傾ける。昨晩女房と喧嘩したとかというどうでもいい話の中にはこれから免許センターにいって何かの手続きをしなければならないらしい。そんな話をしながら昼間から瓶ビールを二人で空ける。さらには、1人は手続きをしなければならないが、もう1人の方はただの付き添いらしい。しかも車で待っていろと言っている。おいおい、これから飲酒運転する気満々じゃないですか。なんて思いながら、腹いっぱい胸いっぱいになった自分は食堂を後にした。
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 午後。昼休みが終わると、任意で払ってくださいという安全教会の方々がしつこく会費を払ってくれと要求するので、任意なんでしょ!?と丁寧にお断りし、免許交付に必要な印紙だけを購入。つづいては、免許証用の写真撮影。それが終わるとまた休憩をはさみ、30分に短縮されたと言われる講習を受ける。しかし、まったくもって関係ないと思われるような免許センターについての説明だった。いやいや、県内に免許に関する手続きが出来るのは警察署での簡単なものを除いてココだけってことは知ってますから。と思いながらも、実はそういったことを知らずに、教習所へ行く者も少なくなく、教習所のつもりで免許センターに来る者もいるらしい。確かに、そう言われてみれば勘違いする者がいても可笑しくないかもしれないね。と興味津々に聞き入っている間に時間は過ぎ、免許を受け、終了。
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 これでいよいよ第一種普通運転免許を取得することができた。これは、高等学校卒業資格、原動機付き自転車運転免許に次ぐ自分の新しい資格取得である。現代における必須資格とも言うべき資格はこれで全部取ったように思えるが、現代人に比べるとその資格の少なさになんだか物寂しいような気がする今日この頃。