はてな夢日記

 ここは、俺たちの隠れ家の二階。周りを見渡せば何人かのけが人がうめき声をあげながら横たわっている。中には俺の祖母の姿もある。祖母に話かけると、家で寝ていたら、やつらの攻撃で窓ガラスを全身に受けたのだという。幸い俺はまだ無傷だ。他にも無傷な仲間たちはけが人の看病や治療を行っている。俺はふと窓のそとに不穏な気配を感じ窓の外に眼をやった。直眼の前には隣の家の寝室が見えた。その家は老夫婦が二人で住んでいたのだが、カーテンの隙間から老人が仰向けになったまま両手でマシンガンを持つジェスチャーをし、乱射しはじめる様子が伺えた。やつらがこちらを攻撃しようとしているということを老人は俺に知らせてくれたのだ。耳を澄ませば奴らの話し声が聞こえた。俺はすぐさま仲間たちに叫んだ。
「逃げろ!やられるぞ!!」
 その声に何人かの仲間が窓際の影に隠れて外を見る。それと同時に窓ガラスが粉々に粉砕し、部屋の中に飛び散った。俺の横にいた一人が全身で窓ガラスをうけとめ、うめき声をあげた。俺は部屋の中にある大きなロッカーの陰に隠れながら仲間たちに指示を送った。そして、無傷な何人かを呼んだ。
「このままじゃやられちまう。」
「もうどこの隠れ家もだめだ全部しられてます。」
「昨日と同じだわ。昨日も窓から攻撃されました。そして、その後やつらは窓から侵入して最後にアレがきます。早く逃げないと!」
「逃げるつったって、何処へ?身を守る武器もないんだぞ」
「そういえば、まだ第四の隠れ家は攻撃されてないはず。あそこには武器庫があったはず。武器をとりに行きましょう」
 仲間たちは口々に意見をいうが、何も決まらない。窓の外からは銃声が聞こえ、部屋の中のものが中を飛ぶ。俺は何一つまとめられない無力さを感じたが、ここで死ぬわけにはいかない。
「解った。武器を取りに行く。だが、まずはここから脱出することを考えろ。動かせるけが人を連れていけ。いいか、俺たちが武器をもって帰ってくるまで、絶対死ぬんじゃねぇぞ。」
 俺はそういうと、自分の部隊を招集し、一足先にその場を後にし、第四の隠れ家に向かうことにした。外は既に日が昇っていた。
「こう人が多くちゃやつらもうかつには攻撃できないはずだ。駅にいいこう」


 駅に向かいながら俺は昨日、祖母の護衛につけていた仲間に攻撃された時の様子をきいた。やつらの最新兵器であるアレをまだ見たことがなかったので、何でもいいから情報がほしかったからだ。
 駅につくと、話を聞いていた女がたちどまりこういった。
「もうだめ。あいつ昨日襲ってきたやつらのなかにいたわ」
 俺は周りを見渡し、すぐ近くにいる女を指差し、
「こいつか?」
 と尋ね、答えを聞く前にその女に蹴りをくらわせた。と同時に、ホームからやつらがなだれ込んできた。
「だめだ。逃げるぞ。」
 俺は話を聞いていた女をつれて駅をでた。しかし、他の仲間は奴らにつかまたようだった。俺は女の手を引いて逃げていたが、駅から銃声と叫び声が聞こえる。そして、引いていた手が重くなるのを感じ女をみると、既に撃たれて息絶えていた。
 胸の奥から本能として沸き起こる死という恐怖に耐え切れず、その場に崩れた俺は、向こうから駅に向かって飛んでいく青い乗り物を見た。地上数メートルを浮かび、人を乗せ飛んでいるそれを見て、直感的にあれがやつらの最新兵器であるあれだと直感した。それは、そのまま駅の中へと入っていき、数秒後に駅から白い光が漏れ出し、球体に大きく膨らむ光は駅を飲み込み、眼の前まで真っ白につつんだ。


 ゲームオーバー。気がつくとそこは部屋のなか。テレビ画面にはさっき見た光景が映し出され、画面は真っ黒になり、白い字でゲームオーバーの文字が点滅していた。
「くそー。俺は襲ってきたやつらの殆どをたおしたのにぃ」
「俺なんかアレの弱点をみつけたぜ」
 横には俺と同じくらいのやつが二人座っていた。あぁ、これはゲームだったんだと安心した。こんなバーチャルゲームは心臓に悪いと漏らしたら、足音が聞こえることに気がついた。一人なんかじゃない。足音の他に銃器のようなものの音も聞こえる。そう、それはまさしく、戦争映画などで聞いたことがあるあの音だった。俺は、凄い不安に襲われ、音のする窓の外をみた。そこには、武装したやつらが銃口をこちらにむけて、構えていた。
「うわぁぁぁぁ〜〜ぁ」