立ち読みしてたら、やってきたオヤジに怒鳴られた

週に一度の楽しみである立ち読みの日。それが月曜日。
しかし、今日の楽しみである立ち読みは気分が悪くなっただけだった。
それは、次の理由からである。


近所のコンビニで楽しく立ち読みしていたら、一人の男が店に入ってきた。
そして、俺のところにきて、こういう。
「俺の邪魔やろうがやどけや」
50過ぎのおんちゃんである。背は小さいが、体つきはよく、顔もでかい、首が見えないくらいだ。
その大きな顔を真っ赤にしながら今にも殴りかかってきそうな勢いで怒鳴る。
店には他に客はない。雑誌コーナーにいるのは俺だけだ。なのに邪魔だと?


高校までの私ならば、その場で煽り、向こうに先に手を出させた後、反撃にでるか、店を出た後で何かひともんちゃくを起していただろう。
しかし、今となっては私を取り巻く環境は何一つとして無条件に守りたててくれるものはない。
相手と同等の立場において何かあれば自分の裁量によって解決させなければならいし、法を害せばその報いをうけなくてはならない。
相手は私よりも体つきがよく、一目で非力な私との差は歴然だ。
だから、相手を見た後、一歩横により、「すみません」といった。


普通の人ならば、こんなワケの解らない人と関わりたくないのでそれで終わるだろう。
しかし、私の性格ではそれでは納得がいかないのだ。
私が邪魔だという理由が明確ではない。なぜ謝らなければならないのだ。


他には客はいないのだ。何か物をとりたくとも、容易に物は取れるし、私の正面にある物がとりたければ、
「ちょいと退いてくれますかね」
というような柔らかい言葉で促せばよいのではないか。
腕っぷしの差だけでその場を譲り渡し、さらに謝っている自分にもひどく腹が立つ。


なもんで、時間と共に込み上げる怒りと共に、店内で相手に手をださせ、防犯ビデオに映った映像を証拠に暴行事件として警察に被害届を出したほうがよかったのか、こうこうこうだから怒鳴られる理由が解らない、柔らかに言えば済む問題ではないのか?と私の二倍の人生を歩んでいるであろう人に説教したらよかったのか、それとも、感情のまま学生時分の用に自我を通して手を出したらよかったのか。などという考えや妄想が頭の中を駆け巡る。


同じ状況下に置かれた場合、人はどのような行動をとるのだろうか。
やはり、すぐに一歩横により、「すみません」と関わらないようにするのが懸命なのだろうか。
しかし、それでも私はこの込み上げる感情をどうすればよいのかと悩んでしまう。
もっと精神面での強化が私には必要なのかもしれない。
こんな時どうすればよいのか誰か教えてほしい。